日本共産党

2003年6月20日(金)「しんぶん赤旗」

軍事作戦 全土で展開中

党イラク調査団に占領当局


 【バグダッド18日小泉大介】イラク問題日本共産党調査団=緒方靖夫国際局長・参院議員(団長)、赤嶺政賢衆院議員、森原公敏国際局次長(衆院比例北関東ブロック候補)=は十八日、米英のイラク占領機関である暫定行政当局(CPA)のバグダッド本部で、イラク占領の現状と今後の方針にかんし説明を求めました。

 調査団は、旧大統領宮殿に設置されたCPA本部で、ナヒード・メータ報道官からCPAの占領の基本政策や活動状況の説明を受け、治安をめぐる状況とその改善方針、暫定政府設立や憲法制定に向けた構想などについてただしました。

 メータ報道官は、米軍司令官が「イラク全土はまだ戦闘地域」と発言したことについて、「それは今でも米軍の軍事作戦が全土で行われているということだ」と述べました。治安対策では、イラク人警官の訓練が必要だとしながらも、その具体的増強計画については「把握していない」と答えました。また、暫定政権発足後の自由選挙にかんしては、「少なくとも二、三年はかかるだろう」と述べました。

ヨルダン・独大使館を訪問

 一行は同日、在バグダッドのヨルダン大使館、同ドイツ大使館を訪問し、イラク戦争や復興問題などにかんし懇談しました。

 ヨルダンのファクーリ・マタルカ臨時代理大使は、治安や電気供給など、一向に改善しない生活基盤の状況にかんし、これらの問題を解決しないかぎり住民の不満は増大せざるを得ないと述べ、治安対策をはじめ諸施策における米英の責任を指摘しました。

 ドイツのエラウド・エルナー代理大使は、現在のイラクにもっとも必要なのは生活水準と雇用の改善だと強調するとともに、ドイツ政府にはイラクに軍隊を派遣する意思のないこと、必要なのは橋や道路を建設する民間の専門家を派遣することだと述べました。


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