日本共産党

2003年6月21日(土)「しんぶん赤旗」

イランは核査察協力を

IAEA 追加議定書締結を要求


 【パリ19日浅田信幸】ウィーンで開かれていた国際原子力機関(IAEA)定例理事会は十九日、イランの核開発問題について、同国政府に対し「即時無条件に保障措置(核査察)追加議定書を締結、履行」するとともに、IAEAの活動に「全面的に協力」するよう求めた議長総括を発表しました。

 議長総括は、IAEAのエルバラダイ事務局長が報告書で指摘した核査察協定不履行への「懸念を共有」すると述べ、イラン政府に対し、IAEAが必要と判断するすべての施設への立ち入りを認めるよう要請しました。

 また、信頼醸成措置として、疑惑が解決されるまでの間、ウラン濃縮施設への核物質の搬入を見合わせるよう要求。ウラン濃縮実験が行われた疑いがもたれている施設での環境サンプリング調査をIAEAに認めるよう求めました。

 イランのアガザデ原子力庁長官は同日、国営テレビで追加議定書への調印を拒否する意向を表明。その一方で、原子力計画推進のためにIAEAや加盟国の協力が必要だと述べました。

 フライシャー米大統領報道官は議長総括を歓迎し、イランに受け入れを要求しました。

 ロシアのフェードフ外務次官は「客観的な議長総括であり、厳しい決議を採択しなかったことに満足している」と表明しました。


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