2003年6月24日(火)「しんぶん赤旗」
公明党の坂口力厚生労働相は、二十三日の衆院予算委員会で、政治献金の公開基準引き上げ(五万円超から二十四万円超)に公明党が反対していたことを追及され、苦しい弁明に終始しました。
質問した日本共産党の佐々木憲昭議員は、公明新聞が公開基準引き上げを「時代に逆行する」と批判し(四月五日付)、同党の神崎武法代表が「公開基準を引き上げることは反対だ」(五月二十九日付公明新聞)と明言していた事実を指摘しました。
佐々木 時代に逆行することをどうして認めるのか。
坂口力厚労相 それは党のほうに聞いてもらいたい。総合的に判断して百五十万という(政党支部への献金の)上限ができた。セットで月二万円までの振り込みを条件にして二十四万(の公開基準)が出てきた。全体としてみれば進歩だ。
佐々木 支離滅裂だ。振り込み制にすると公表しなくていい。だから不透明にする制度をつくったことになる。企業献金をヤミに隠すような法案を公明党が推進するのは異常な事態だ。
「公明党にもいろいろ意見がある」と開き直る坂口氏。委員室は失笑に包まれました。
佐々木議員は、企業団体献金の透明度を高めるとして公開基準を百万円超から現行の五万円超に引き下げたのは細川内閣のときだが、閣僚として神崎代表や坂口厚労相自身が入っていた事実を指摘。「自分たちでつくったものを自分でひっくり返している。企業献金をヤミに隠す法案を公明党が推進することは異常な姿だ」と批判しました。