2003年6月25日(水)「しんぶん赤旗」
〈問い〉 六中総のいっせい地方選総括で、国政選挙である前回参院選を「起点」としているのはなぜですか?(京都・一読者)
〈答え〉 地方選挙の結果にも、その時々の政治情勢が大きく影響を及ぼします。とりわけ全国的にたたかわれるいっせい地方選挙の結果を、他の国政選挙など全国的な政治戦の流れのなかで比較・分析、判断するのは極めて重要な視点です。
日本共産党は、一九九八年の参院選で約八百二十万票という史上最高の得票を獲得し、九九年のいっせい地方選挙でも県議選で九十八議席から百五十二議席に議席を伸ばすなど、全体として大きな躍進をとげ、地方選挙での峰をきずきました。危機感をつのらせた反共・反動勢力は、二〇〇〇年初頭の大阪府知事選、京都市長選以降、卑劣な反共謀略宣伝をくりひろげ、党は〇一年の参院比例票では八百二十万票から四百三十三万票まで押し戻されました。今回のいっせい地方選でも、押し戻されたところから、どう押し返すのかが全党的な課題でした。前回のいっせい地方選を「起点」にすると、押し戻された現実を見ず、すでに崩された「九九年の峰」を「起点」として見ることになり、選挙のとりくみに重大な甘さをうむことになります。
ですから、いっせい地方選挙にとりくむにあたり、「反転攻勢」の出発点、二〇〇一年の参議院比例票を「起点」とすることを五中総で提起したのです。総括もこの視点で比較・分析することが大事だったのです。
しかも、国政選挙と地方選挙では区域や立候補者数が異なることから、地方選挙の得票が国政選挙の得票よりも少なくなることは、よくある傾向です。その意味からも、いっせい地方選挙の得票結果を参院比例票との関係で比較することは、決して恣意(しい)的なものとはいえません。
もちろん、一つひとつの選挙について四年前の選挙結果(議席、得票、得票率など)と比較して、それぞれ個別的な総括が必要なこともいうまでもありません。
(は)
〔2003・6・25(水)〕