日本共産党

2003年6月26日(木)「しんぶん赤旗」

国立大学法人法案

学問から自由の精神奪う

大学関係者、ジャーナリストら集会


 参院文教科学委員会で審議中の国立大学法人法案について、廃案を含めて幅広い立場から議論する集会が、二十五日、国会内で開かれました。東京大学教授の松井孝典氏、同前理学部長の佐藤勝彦氏、ジャーナリストの櫻井よしこ氏らが呼びかけたものです。大学関係者、国会議員、ジャーナリストら約九十人が集まりました。

 櫻井氏は、中期目標を文科相が定めることなど法案の問題点をあげ、「日本の学問は文科省の意向に隷属し、自由の精神を失う形で滅びていくしかない」と指摘。「教育は国家百年の計であり、ここでがんばらなければ百年後悔することになる」と力を込めました。

 民主党の桜井充議員が、今月十日以降、審議が空転した経過を説明。日本共産党の林紀子議員は国会情勢を報告し、「中期目標・計画を文科相が決定・認可するしくみは、学問の自由、大学の自治を奪う」と述べ、徹底審議のうえ廃案に追いこむ決意を表明しました。

 参加者からは「基礎科学の研究は(法案にあるように)六年間で評価できるようなものではない。大きな危機感を覚える」(東大・佐藤前理学部長)「今からでもできることをと『大学の自律的運営に向けた緊急アピール』を呼びかけ、数日で百人近い賛同が集まった」(東大・松井教授)「“文科省立大学”と書いた新聞社説もあった。法案が大学の自主性、自律性に反するのは明らか」(千葉大学・小沢弘明教授)など、途切れることなく発言が続きました。

 日本共産党の畑野君枝議員、民主党の鈴木寛、谷博之両議員も出席しました。


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