日本共産党

2003年6月27日(金)「しんぶん赤旗」

米生産の困難加速

参院農水委

主要食糧法「改正」案が可決


 米の需給を市場原理にゆだねる主要食糧法「改正」案が、二十六日の参院農水委員会で、自民、公明など与党の賛成多数で可決されました。民主党などが提出した修正案は、与党の反対で否決されました。日本共産党は原案に反対しましたが、修正案には「所得確保の措置や備蓄制度の改善などで一定評価できる」として賛成しました。

 採決に先立ち、反対討論をおこなった日本共産党の紙智子議員は、同法案が「主食である米の需給調整と価格形成に対する政府の管理責任を放棄し、米を市場原理のもとにいっそうゆだねる」ことにより、米価の下落や米生産の困難を「加速させる」と指摘しました。

 法案では、政府買い入れ米の価格について「米穀の再生産を確保する」旨が削られるほか、自主流通米価格形成センターが米穀価格センターに改組されます。紙議員は「これまで以上に再生産を償えない、米価引き下げにつながるものだ」と批判。生産調整が「農業者・農業団体が主役となる仕組み」になり、売れ残り分は翌年の生産数量から減らすやり方では「農家の増産意欲を奪う」とのべました。

 紙議員はまた、「過剰米短期融資制度」の創設、計画流通米制度の廃止と「届け出制」導入は、米価下落を招き、米流通を「投機的な状態」にすると指摘。いま求められる米政策は、「生産費を償う米価を保障する仕組みをつくり、ミニマム・アクセス(最低輸入量)米を大幅に削減・廃止」するなど、「国が米の価格と需給の安定に責任をもち、大企業の米流通支配を許さないことだ」と強調しました。


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