2003年6月28日(土)「しんぶん赤旗」
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「イラク派兵法に異議あり!」と二十七日、国会内で「緊急院内学習集会」(主催=キリスト者平和ネット、宗教者ネット、市民緊急行動)が開かれました。日本共産党や社民党など国会議員が多数参加しました。
神奈川大学教授(国際法)の阿部浩己、龍谷大学教授(憲法)の山内敏弘の両氏が講演し、イラクで米軍に連行され、帰国したばかりのフリージャーナリストの志葉玲氏が現地報告をしました。
阿部氏は、米英のイラク攻撃は「事前も事後も国際法に違反し、侵略に相当する」と指摘。日本の取るべき態度について、「『力』ではなく、『法』と『理性』の支配する社会へのコミットメントをしていくべきだ」と強調しました。
山内氏は、法案はアメリカの強い要請にもとづくものであり、自衛隊派兵はイラクへの攻撃・軍事占領の正当化の一翼を担うものとのべました。また、海外での武力と交戦権の行使に踏み込み「明らかに憲法違反だ」と強調。「派兵すれば自衛隊が海外で人を殺し、自衛官が戦闘のなかで死亡する事態になりかねない」と批判しました。
志葉氏は、米軍のイラク人に対する横暴をリアルに報告し、「米軍が新しいサダムフセインになっている」と語りました。