2003年7月1日(火)「しんぶん赤旗」
【ワシントン29日浜谷浩司】イラクで米兵が殺害される事件があとを絶たない中、二十九日のテレビ番組に出演した米上院議員が、米国民が懸念を強めていることを次々に指摘しながら、北大西洋条約機構(NATO)国をはじめ、世界各国が米英支援のため部隊を派遣すべきだと主張しました。
フリスト共和党院内総務はABCテレビで、「これが長期にわたる戦争であることは疑いない」と述べ、戦争がなお終わらないばかりか、「長期にわたる困難な過程」になるとの認識を示しました。そのうえで、米国は「軍も国民も大規模に関与していく」と述べました。
マケイン議員(共和党)もCBSテレビで、「とても、とても長く困難」な段階が続くと表明。同議員の地元アリゾナ州では、ブッシュ大統領への支持は強いものの、「不安が広がっている」と述べました。
イラクを視察したばかりのバイデン議員(民主党)はFOXテレビで、「戦争はなお続いている」「(米軍は)危険だ」と明言。現地の米軍将兵らも「戦争は終わっていないと話した」と述べました。
フリスト院内総務は「世界の関与が必要」「自由と民主主義を求めるどの国も参加できる」と発言。バイデン議員は「フランスからも、ドイツからも、トルコからも(部隊を)見たい」と述べました。