日本共産党

2003年7月3日(木)「しんぶん赤旗」

ヨドバシカメラの派遣労働

違法と認定、指導

厚労省


 派遣労働者暴行事件があったヨドバシカメラ携帯売り場の労働実態について、厚労省職安局は二日までにヨドバシ、DDIポケット、派遣会社の三社に職業安定法などの違反があったと認定、文書による改善指導をしていることがわかりました。

 暴行事件(本紙六月六日付)の被害者A君(25)は、派遣会社イーパーソンズからDDIポケット販売要員としてヨドバシに派遣されていました。イーパーソンズは派遣業の許可がなく、同社とDDI間の「業務委託」の形にしていました。

 職安局民間需給調整課はこれを、実態として派遣労働だとし、さらに派遣会社→DDI→ヨドバシという派遣は法律で禁じられている「二重派遣」と判断。三社にそれぞれ職安法四四条、派遣業法五条、二四条違反(二重派遣、無許可業者の派遣と受け入れなど)があると認定し、職安法四八条二項による「文書指導」をしました。

 ヨドバシの携帯売り場要員の大半はDDI、ドコモなど携帯会社からのヘルパー(派遣)で構成しています。今回、DDIを経由した派遣が違法と判断されたことで、同売り場全体が違法労働になる可能性も発生。職安局はその問題も含めて調査するもようです。

 この問題は日本共産党の井上美代参院議員が六月五日の同厚労委で取り上げたもの。厚労省は調査を約束していました。

派遣労働者保護制度こそが必要

 井上美代議員の話 これは氷山の一角。ヨドバシの他の労働者も被害がないか調査が必要です。派遣法改悪以前でもこんな違法がまかり通っているうえ、さきの改悪で権利侵害はさらに増えます。派遣労働者の保護制度こそが必要です。


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