2003年7月5日(土)「しんぶん赤旗」
|
イラク特措法案が採決された四日の衆院本会議のあと、衆院議員面会所で採決強行抗議緊急報告会が開かれました。つめかけた百九十人を前に、日本共産党の志位和夫委員長があいさつしました。
志位氏は、これだけの重大問題なのに、国民の声を聞く公聴会も開かず、国会としての現地調査もないまま、「やみくもに強行した」と暴挙を糾弾しました。
そのうえで、これまでの自衛隊海外派兵法と比べても「現実的な危険性では非常に深刻なものがある」と指摘。PKO(国連平和維持活動)法では紛争当事者の停戦合意が前提となっており、テロ対策特措法では海上での活動が中心だったが、イラク特措法案は「戦後初めて現に戦争が起こっている地域に地上軍を出す」と法案の危険性を強調しました。
さらに「人道復興支援法案ではなく、米英軍による軍事占領支援法です」と批判。日本共産党のイラク現地調査に触れ「軍隊がきたら逆に有害だというのが現地の状況です」と紹介。公明党が、現地の状況として、「一日ペットボトル二本の水で我慢している」と述べているが、「『一日ペットボトル二本』というのは米兵です。十五万人も占領にいって足りなくなるのは当たり前。水が足りないなら、米国に帰ればいいんです」とのべると、笑い声と拍手がわきました。
イラクでは、不法な軍事占領に対する不満が強まり、イラク市民が抵抗していること、これに米軍が発砲していることを告発。「そこへ自衛隊が行く。イラクの国民と砲火を交えることになり、世界のルールにも憲法にも反します。参院で廃案に追い込むため力をつくそう」と訴えました。