2003年7月5日(土)「しんぶん赤旗」
日本共産党の八田ひろ子議員は三日の参院内閣委員会で、少子化社会対策法案について質問しました。
八田氏は冒頭、森喜朗前首相(自民党・少子化問題調査会会長)や福田康夫官房長官(男女共同参画担当相)の女性蔑視(べっし)発言は見過ごせないとして「法案の徹底審議が必要だ」と求めました。
八田氏は、若者の失業率がずば抜けて高く、四百十七万人に増大したフリーターの七割が正社員を希望していることを指摘。「少子化社会を克服するのに必要なことの一つは、若者が自立できる社会の実現だ」と強調し、「有期雇用契約の労働者が増えることは、少子化をさらに促進するのではないか」とただしました。厚生労働省の青木豊審議官は、少子化への影響について答弁できませんでした。
また八田氏は、週六十時間(年間三千時間)以上働く労働者が男性の五人に一人と増加する一方、有給休暇の取得率は減少していることを明らかにし、「これでは子どもを産み育てることはできない。労働時間の上限を罰則つきで規制すべきだ」と求めました。
内閣府の板東眞理子男女共同参画局長は、「長時間労働を抑制していくことは、職業生活と家庭・地域生活の両立を実現するために、きわめて重要な課題だと認識している」と答弁しました。