2003年7月5日(土)「しんぶん赤旗」
「きょうの怒りをばねに参院で廃案に追い込もう」──。イラク派兵法案が衆院本会議で採決された四日、衆院議員面会所には採決強行を許さないと百九十人がつめかけました。採決強行後、ただちに「採決強行抗議緊急報告会」(「有事法制は許さない!運動推進連絡センター」主催)が開かれ、参院で廃案にとの呼びかけに、「そうだ」「よーし」の声と大きな拍手が響きわたりました。
「うちでじっとしていられなかった」と議員面会所にかけつけたのは、横浜市の中田悦子さん(73)。「戦争は二度としないというのが私たち戦争体験者の願いだったのに、米兵がどんどん死んでいる戦地に自衛隊が派兵され、本当に戦死者もでるかもしれない。こんな法案は絶対に許さない」と唇をかみます。
中田さんと一緒に横浜市からかけつけた前川とよ子さん(74)は、「若者を戦場にいかせたくないと集会に参加したり、私にできることはなんでもやったのに、あっという間の採択で悔しい」。
衆院議員面会所のモニターで採択の瞬間が放映されると、「ひどい」「許さない」の声があがり、抗議緊急集会には百九十人がつめかけました。
全労連の西川征矢副議長は、きょうから新たなたたかいをと呼びかけ、国民大運動実行委員会の沢中正也事務局長は、草の根からの行動にとりくみ、十五日夜には緊急集会(芝公園)を成功させようと呼びかけました。
本会議に先立ち、正午から要請行動がおこなわれました。日本共産党から瀬古由起子衆院議員があいさつ。自由法曹団の島田修一幹事長、大阪教職員組合の辻保夫委員長らが決意を語りました。