2003年7月8日(火)「しんぶん赤旗」
厚生労働省は七日、二〇〇五年度の介護保険見直しにむけて議論している社会保障審議会介護保険部会に、介護保険の利用状況について報告しました。
介護保険が始まった二〇〇〇年度と二〇〇二年度を比較すると、介護が必要だと認定された人(要介護認定者)の数は、月平均で七十九万人増えました。
一方、認定者一人あたりの介護保険からの給付費は、平均で月十二万二千円から十二万へ、二千円のマイナスとなりました。
訪問介護など在宅サービスの利用者数は、二〇〇一年四月と今年三月を比較すると七十二万人の増加。同じく特別養護老人ホームなど施設の入所者は、約十二万人増えました。
在宅サービスについては、これまで、利用料負担が重いために低所得者が必要な介護を受けられない事態が指摘されています。
厚労省の調査では、要介護度ごとに決められている支給限度額に対する利用率は、今年三月時点で平均43・2%にとどまりました。利用者負担額の平均は、月八千三百円でした。