2003年7月9日(水)「しんぶん赤旗」
参院財政金融委員会は八日、生命保険の予定利率引き下げを可能にする保険業法改悪案について参考人質疑をおこない、四人の参考人が意見陳述しました。
金融オンブズネットの原早苗参考人は、「預金の金利もなく、年金もどうなるか分からず、その上、保険が崩されると生活のよりどころがぐちゃぐちゃになってしまう人が多い」と国民生活への影響を指摘。「国民に説明し、意見を求めよ」とのべました。
格付投資情報センターの植村信保参考人は、相互会社や株主の責任を問わずに一方的に契約者の権利を削減することに「違和感を覚える」とのべ、政府が説明するような「契約者保護の選択肢を広げることにならない」と強調しました。
横山進一参考人(生命保険協会会長)は、法案に反対する立場ではないが、「予定利率を引き下げる事態とならないように経営努力を重ねることが大事だ」とのべました。
日本共産党の池田幹幸参院議員は金融審議会として「支持したのか」と質問。審議会に参加した原参考人は、審議は不十分であり「私自身は了解していない」とのべ、同法案が審議会の承認を得たものでないとの認識を示しました。