2003年7月11日(金)「しんぶん赤旗」
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日本共産党の石井郁子衆院議員は九日、衆院文部科学委員会で、小中学校で「国を愛する心情」や「日本人としての自覚」を通知表で評価する問題をただしました。
石井氏は、文科省が全国の小中学生に配っている道徳教材「心のノート」について、文科省による活用状況調査の内容が「ノート」使用を前提としたものになっているとして、「事実上の使用の強制である」と質問。遠山敦子文科相は「ノート」の配布は「指導、助言の一環」と答えました。
「ノート」は中学校用では「ふるさとを愛する気持ちをひとまわり広げると、それは日本を愛する気持ちにつながってくる」など、心のあり方について記述しています。石井氏は、内心の自由や思想・良心の自由にかかわる問題を含むものを国が作成し配布することを厳しく批判しました。
石井氏は、全国十一府県二十八市町百二十七校で「国を愛する心情」「日本人としての自覚」が項目に入った通知表が作られ、その中で在日韓国人も一緒に評価されていることをとりあげ、「内心の自由にかかわる問題を評価する権限はない」という立場で「指導、助言をせよ」と主張しました。遠山文科相は、学校に外国の子どもたちが入ってきた場合「現場では配慮していただきたい」と答弁しました。