日本共産党

2003年7月12日(土)「しんぶん赤旗」

鴨下厚労副大臣側が違法献金返却

大森議員の追及を契機に


 自民党の鴨下一郎厚生労働副大臣(衆院東京十三区)が支部長を務める「自民党東京都第13選挙区支部」が、政治資金規正法で献金を禁じられている二つの法人から受け取っていた献金を全額返金していたことが十一日までにわかりました。

 この違法献金問題は、日本共産党の大森猛議員(衆院比例南関東)が四月九日の衆院決算行政監視委員会で取り上げたもの。政治資金規正法二二条の三(寄付の質的制限)は、国から補助金などを受けている法人は、当該交付金の交付決定の通知を受けた日から一年間、政治活動に関する寄付をしてはならないと定めています。この規定に違反して寄付を受け取った者は、「三年以下の禁固又は五十万円以下の罰金に処する」との罰則規定があります。

 鴨下厚労副大臣の場合、「第13選挙区支部」が、厚生労働省の補助事業「患者サービス改善設備」の補助金の交付を受けた東京・足立区内の二つの病院、医療法人から二〇〇〇年六月に十万円ずつ計二十万円の献金を受け取っていました。

 「第13選挙区支部」が東京都選管に提出した「収支報告書訂正願」(四月十四日付)によると、「衆院決算行政監視委員会で指摘がなされた件につき、精査したところ政治資金規正法二二条の三に違反することを確認しました」「指摘事項に対して適切な処置を講じました」と表明。二〇〇〇年に受け取った企業・団体献金の総額を「千七百三十八万円」から「千七百十八万円」に減額するなどの訂正を行っています。

 大森猛衆院議員の話 政治資金規正法二二条の三は、国との間にある「特別な関係」を維持し、強固にするための不明朗な献金を禁止する趣旨であり、鴨下厚労副大臣側が返却したことは当然のことです。私は委員会で、鴨下氏だけでなく、石原伸晃行政改革担当相と渡海紀三朗文部科学副大臣の同様の違法献金も指摘しました。石原、渡海両氏の対応も問われざるを得ません。


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