2003年7月15日(火)「しんぶん赤旗」
米国の対テロ報復戦争への支援を口実に、テロ特措法にもとづき出動していた海上自衛隊補給艦「ときわ」が、イラク戦争のさなか、ペルシャ湾で、戦争に参加していた米海軍の給油艦に燃料を提供していたことを米海軍の機関誌が報じました。
米海軍の軍事海上輸送軍団(MSC)の機関誌「シーリフト」六月号で、MSC所属の給油艦ジョン・エリクソンが「ときわ」から洋上給油を受けている写真を掲載。「『イラクの自由作戦』の期間中、ペルシャ湾で燃料を受け取る」との説明をつけています。
同誌によると、同給油艦は、イラク戦争に向けた兵力増強のため、ペルシャ湾に集結する海軍部隊への給油活動で中心的な役割を果たしました。イラク戦争が始まった三月二十日には、ペルシャ湾の最北部に展開し、強襲揚陸部隊を支援しています。
「ときわ」は二月下旬に、イラク戦争に参加した米空母キティホークに、米給油艦を経由して間接的に燃料を提供していたことが明らかになり、防衛庁も事実を認めています。
加えてジョン・エリクソンへの給油が事実であれば、対テロ報復戦争支援のテロ特措法から逸脱したイラク戦争支援が常態化していた可能性を示すものです。