2003年7月15日(火)「しんぶん赤旗」
【カイロ13日小泉大介】エジプトで最も有力な政府系日刊紙アルアハラム十二日付は、イラクを占領する米英軍にたいする日本などの軍事支援は、イラク人の抵抗を高め、支援国とアラブ諸国との溝を深めざるをえないと警告する論評記事を掲載しました。
「イラクにおける雇われ軍隊」と題する同記事は、「(イラクでの占領軍への)抵抗は、サダム・フセイン大統領支持者にとどまらず全土でおこなわれている。それは、占領軍の暴力と残忍さによってイラク中が苦しめられていることを意味する」と述べています。
記事は、米国から支援を要請されている日本、パキスタン、東欧諸国などの国は米軍の指揮下で動くことになり、それは「雇われ軍隊」以上の役割は持たないと指摘。いっそうの外国軍の展開が「イラク全土で怒りを高め、抵抗の根拠を強めることになるのは確実だ」「それはアラブ諸国と軍派遣国との溝を深めることになるだろう」と警告しています。
同記事は現状打開のために米国が選択すべき道に関し、「それはただ一つ、イラク復興に関する仕事を国連の手に委ねることだ」と強調しています。