2003年7月17日(木)「しんぶん赤旗」
【パリ16日浅田信幸】フランスのシラク大統領は十五日、チェコのクラウス大統領と会談した席で、仏軍のイラク派遣は「現在の枠組みのものでは想定されない」と述べました。仏大統領府の報道官が明らかにしました。
仏軍派遣問題では、ドビルパン外相が十日付の仏紙フィガロのインタビューで「国連平和軍の枠組みにおいてのみ想定される」と明言していました。
米国側では、イラク国内情勢の安定化に手間取り、九月に引き揚げが予定されていた第三歩兵師団の駐留を無期限延長することを決定したと伝えられています。
また米議会などでは、イラク安定化のために北大西洋条約機構(NATO)軍の派遣を求める声が高まっていますが、すでに独仏ら「反戦派」諸国は不法な戦争の事後承認につながる派兵には反対を表明。NATOのロバートソン事務総長も対立を再燃させかねないとして、派兵問題を加盟国に提案することをためらっているもようです。