2003年7月19日(土)「しんぶん赤旗」
勤務実体のない政策秘書を届け出て、国からの給与の大半を不正に流用した疑いが強まったとして、警視庁捜査二課は十八日、詐欺容疑で社民党前政審会長の前衆院議員辻元清美容疑者(43)、土井たか子社民党党首の元政策秘書五島(本名渡辺)昌子容疑者(66)ら四人を逮捕しました。辻元容疑者は「後で事実が明らかになるでしょう」と供述しています。
ほかに逮捕されたのは、名義貸しをした元政策秘書佐々木美枝容疑者(56)と辻元容疑者の元公設秘書梅沢桂子容疑者(44)。
調べによると、辻元容疑者ら四人は共謀し、佐々木容疑者を辻元容疑者の政策秘書に採用したように装って衆議院から給与をだまし取ることを計画。一九九六年十一月中旬ごろ、衆議院事務局に佐々木容疑者を政策秘書に採用したとする虚偽の書類を提出し、同月下旬から九七年三月中旬の間、計約四百五十七万円を佐々木容疑者名義の口座に振り込ませ、詐取した疑い。
さらに、辻元、五島、梅沢の三容疑者は別の政策秘書と共謀、同じ方法でこの政策秘書を採用したと偽り、九七年四月下旬から九八年十二月上旬の間、衆議院から給与名目で計約千四百二十五万円を詐取した疑い。
佐々木容疑者らはいずれも、五島容疑者が辻元容疑者に紹介したとされます。