2003年7月23日(水)「しんぶん赤旗」
日本共産党の畑野君枝議員は十七日、参院内閣委員会で「少子化社会対策基本法案」にかかわり、少子化の要因と若い世代の意識について質問しました。厚生労働省の水田邦雄政策統括官は「人口問題研究所の「第十二回出生動向調査」を例に、「一九六〇年代前半の出生世代からの夫婦に出生力の低下があり」「その理由として一番多いのは子育てや教育にお金が掛かり過ぎることだ」と述べました。
畑野氏は、働き方の問題として固定的役割分担意識(男性は仕事、女性は家庭を守る)が日本で根強い理由の一つとして男性の長時間労働があるのではないかと指摘しました。
内閣府の坂東真理子男女共同参画局長は、「週六十時間以上働いている男性の育児参加は、それ以下の方と比べると明確に短い。やはり長く働き過ぎて、疲れてなかなか育児に参加できないデータはある」と認めました。
さらに畑野氏は、男性の働き方の改善、サービス残業の是正を含めて質問。提案者の近藤基彦衆院議員(自民)は、「すぐに是正しなければいけないのは、やはりサービス残業を含む過度な残業、こういったことが、子育てや家庭生活を営むゆとりをなくしているのではないか。われわれで検討し、是正していかなければならない一番の問題だ」と述べました。