2003年7月30日(水)「しんぶん赤旗」
小泉純一郎首相は二十九日、通常国会の閉会を受けて記者会見を行いました。九月の自民党総裁選の争点として郵政民営化、道路公団民営化の二つを挙げ、「勝った総裁の公約が党の公約になるのが当たり前だ」と強調。郵政三事業について「二〇〇七年四月から民営化できるよう法律を制定したい」とのべました。
総裁選後の内閣改造については、「改革に賛成する人、グループ、政党の結集を図るための改造は必要だ」としました。
米国の戦争に加担する有事関連法について、政府の「長年の懸案」だったとして「与党のみならず、民主、自由の野党の賛成協力を得て成立したのは画期的出来事だった」と自賛しました。
イラク特措法については、自衛隊による米軍支援という目的を隠しながら「日米同盟と国際協調の両立、憲法前文と九条の整合性をはかりながら、できるだけの協力をしようという法案の成立をみた」と評価。一方で、「自衛隊を派遣しなければならないという法ではない。自衛隊を派遣することができるという法だ」と弁明しました。
内政では、産業再生法の成立をはじめ「規制改革」が実施に移されているとして、「内閣が発足以来掲げた目標に向かって着実に成果を上げた。改革路線実施の基盤が着々とできてきた国会だった」とのべましたが、具体的な指標はあげませんでした。