日本共産党

2003年8月1日(金)「しんぶん赤旗」

イラク戦争の大義めぐり

米大統領の責任追及

記者会見で質問相次ぐ

正当化の根拠示せず


 【ワシントン30日浜谷浩司】イラクの大量破壊兵器が見つからず米政府による情報操作疑惑が広がるなか、ブッシュ米大統領は三十日、ホワイトハウスで記者会見しました。長時間の記者会見は、イラク開戦に先立つ三月六日以来です。記者団からは、戦争に突き進んだ大統領の責任を問う質問が相次ぎました。同大統領は弁明に終始し、戦争正当化の根拠を示せませんでした。


 記者 「フセインがアルカイダとつながっているというのが、戦争正当化のカギの一つだった。これは誇張ではないか。それとも証拠を示せるのか」

 大統領 「大規模戦闘が終わってからまだ九十日だ。証拠を集めるには時間がかかる。真実が明らかになると信じている。フセインが米国の脅威だったことは疑いない」

 記者 「(イラクの大量破壊兵器所有に関し)根拠の薄い主張をしたことで、米国は信頼を失ったとの見方が内外で出ている。なぜこんなやり方で戦争したのか」

 大統領 「私は結果を重視する。イラクは自由で平和になる。ただ、それには時間がかかる。わかる時がくる」

 「フセインは脅威だった。国連は十二回も決議をあげた。大量破壊兵器計画があったことを示せると確信している」

 記者 「一般教書演説でイラクのウラン購入疑惑を主張したことについて、ライス大統領補佐官(国家安全保障問題担当)に責任はないのか。あなた自身の責任はどうか」

 大統領 「もちろん、私の言うことには私が責任を負っている。戦争の決定にもだ。だから、あらゆる情報を分析して、フセインを倒すべきだとの結論に達した」

 質問は、イランとの関係に及びました。

 記者 「イラク戦争で、あなたがある国に警告すると、注意しなければならないことが分かった。いまはイランとの戦争に突き進む初期段階なのか」

 大統領 「あらゆる選択肢を放棄しない。だが、この問題は平和的に解決できると信じている。そのためには、世界の諸国、とくに欧州が米国に協力し、イランにはっきりとものを言わなければならない」


もどる
「戻る」ボタンが機能しない場合は、ブラウザの機能をご使用ください。

日本共産党ホームへ「しんぶん赤旗」へ


著作権 : 日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 Mail:info@jcp.or.jp