2003年8月2日(土)「しんぶん赤旗」
【ワシントン31日浜谷浩司】イラク駐留米軍のサンチェス司令官は三十一日バグダッドでの記者会見で、イラクでの戦争は続いていると重ねて述べたうえで、「戦闘地域」と「非戦闘地域」とを明確に区別することはできないと言明しました。
ブッシュ大統領が大規模戦闘の終了を宣言して三カ月。同司令官は会見で、「戦闘が続いていることは、だれの目にもまったく明らかだ」と述べ、それは「犯罪者、前政権の支持者やゲリラ、過激主義者」さらに「イスラム原理主義者を含む外国の戦士」らを相手にした「多面的な低強度戦争」だと規定しました。
同司令官は、モスルやバスラなどは「平穏」で、地域によって状況が違うと述べました。しかし、戦闘が行われている「戦争ゾーン」と、それ以外の「安定・支援ゾーン」との間に「明確な線引きができないのはもちろんだ」と発言。「テロリストの小集団は、行こうと思えばどこへでも行ける」と述べました。
また、米占領軍支援のためイラク入りしている各国の部隊は、英国を含め十五カ国、一万三千四百人だと発表。九月末までに二万五千─三万人規模になるとの見通しを示しました。そのうえで各国部隊について、「自らを守る戦闘の用意がなければならないことは明らかだ」と強調しました。