日本共産党

2003年8月15日(金)「しんぶん赤旗」

終戦58周年の記念日にあたって

日本共産党書記局長 市田 忠義


 五十八周年を迎えた十五日の終戦記念日にあたって、日本共産党の市田忠義書記局長は次の談話を発表しました。


 一、終戦五十八周年の記念日にあたって、日本共産党は、侵略戦争の犠牲となった内外の人びとにたいして心からの哀悼の意を表明するとともに、歴史の痛切な教訓を踏まえて、わが国憲法の平和的・民主的諸原則の現代的意義をあらためて確認し、世界でもアジアでも、無法・不正義の戦争から平和のルールをまもりぬくたたかいの先頭に立つ決意を新たにするものです。

 一、アメリカの引き起こしたイラク戦争が、いかなる大義もない無法なものであったことは、いまやますます明らかになりつつあります。それにもかかわらず米英軍は、イラクの国家主権とイラク国民の主権・人権を戦車と銃剣で踏みにじる軍事占領を押しつけています。このように傍若無人にふるまうアメリカの一国覇権主義にたいして、アメリカと同盟関係にある諸国政府をふくむ圧倒的な国際世論がきびしい怒りと批判の声を上げているのは、あまりにも当然のことです。

 アメリカの横暴勝手な世界軍事戦略を許さず、人類が二度の世界大戦の悲惨な経験に立って確立した「国際紛争の平和的解決」「武力の行使・威嚇の禁止」という平和のルールにそった国際秩序を築き上げる課題は、国際政治と国際世論が直面する喫緊の重要課題となっています。

 一、わが国の小泉内閣は、平和をもとめる内外の大勢とはまったく逆行する道をつきすすんでいます。アメリカのイラク戦争をまっさきに支持したのにつづき、先の国会で、アメリカが世界で引き起こす戦争に自衛隊を積極的に参戦させ、国を挙げての戦争「協力」を押しつけるために有事法制を強行し、米英による不法なイラク軍事占領を後押しする目的で、戦後はじめて、地上軍をイラクに送り込むための「イラク特措法」を強行しました。

 小泉内閣のこのような歴史的暴挙にたいして、アジアをはじめとする世界中の世論が、かつての日本軍国主義による侵略戦争・植民地支配とかさねあわせて、「日本は、戦争をしないと誓った自国の憲法に反する道を歩んでいる」と痛烈に批判しています。アメリカの言いなりに、アメリカの「一国覇権主義」に追従しようとする小泉内閣のすすむ道は、アメリカとともにわが国を世界から孤立させる道だといわなければなりません。

 一、日本共産党は、党創立以来八十一年間、「侵略戦争反対」「主権在民の確立」を一貫してかかげつづけてきた党として、歴史の教訓を踏みにじり、時代に逆行するあらゆる策動と断固としてたたかうとともに、憲法の平和的・民主的原則を生かし、アジアと世界の平和をめざして全力をあげる決意をあらためて表明するものです。


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