2003年8月22日(金)「しんぶん赤旗」
【ワシントン20日遠藤誠二】デメロ国連事務総長特別代表ら国連職員が殺害されたバグダッドの国連現地本部爆弾テロ事件に関連して国連安全保障理事会は二十日、非公式会合を開催しました。会合ではアナン事務総長が事件について報告。テロを非難し、イラク復興への支援継続を確認する内容の議長声明を全会一致で採択しました。
安保理事国代表は、会合開催前に犠牲者を追悼する一分間の黙とうをささげました。会合後に、議長国のウェーベ・シリア大使が声明を発表。声明は「イラク国民に奉仕するための同国における活動を継続し、このような(テロ)攻撃には脅されない」として、テロに屈せずイラクでの国連活動を続けることを表明しています。
声明はまた、「国連職員の治安、安全確保のため必要な手段を講じる」ことをうたうとともに、犯人逮捕の必要性を強調しました。
同日、米国のネグロポンテ国連大使は、「新たな決議の可能性を検討している」とのべ、多国籍軍創設を含め、国連としての治安強化にむけた対策を安保理で協議していく意向を示しました。