2003年8月24日(日)「しんぶん赤旗」
【カイロ23日小泉大介】イラク第二の都市、南部バスラに駐留する英軍報道官は二十三日、英兵の乗った車両が同日朝、バスラ市中心部で小型トラックから銃撃をうけ、兵士三人が死亡、一人が重傷を負ったと発表しました。英軍は現場一帯を封鎖し、事件の詳細を調査しています。
目撃者によると、英兵の車は運転手が撃たれてコントロールを失い、イラク人の女性一人と子ども二人をはねて建物に突っ込みました。また交戦に巻き込まれてイラク人男性一人が負傷しました。
この事件でイラクでの戦闘行為での英兵の死者は、三月に米英軍のイラク侵攻が始まってから十八人、五月一日のブッシュ米大統領の主要戦闘終結宣言以来では十人となりました。
英軍の統制下にあるバスラは首都バグダッドなどイラク中北部に比べ治安が安定しているとされていました。しかし、今月に入り燃料不足や停電に怒る市民のデモが連続して発生。十四日には英軍の救急車が襲撃され英兵三人が死傷、十六日にはデンマーク軍と略奪集団との銃撃戦で同軍兵士一人が死亡するなど情勢が緊迫しています。