日本共産党

2003年8月28日(木)「しんぶん赤旗」

戦闘終結宣言後

イラク米兵死者64人に

事故犠牲者と合わせ141人 占領政策へ批判高まる


 【ワシントン27日遠藤誠二】米国防総省の発表によると、イラクの首都バグダッドとその西方ファルジャで起きた米軍部隊への攻撃で米兵二人が死亡したことで、ブッシュ大統領が五月一日に行った戦闘終結宣言以来のイラクでの米軍兵士の死者は百四十一人となりました。四月以前のイラク侵攻での死者数百三十八人を上回るもの。戦闘終結宣言後の死者のうち、戦闘行為で死亡した米兵は六十四人、残る七十七人は事故などによるものです。

 戦闘終結宣言後の死者が「戦争」中の死者をわずか四カ月で上回ったことで、米国内ではブッシュ政権に対する批判がさらに高まり、大統領支持率も下がり始めています。

 ブッシュ大統領の支持率は低下する一方。ABCニュースが二十五日に発表した世論調査では、イラク問題での政権の政策を支持すると答えた人は56%で、四月下旬の75%から20ポイント近く下がりました。

 ベトナム戦争従軍の経験をもち、大統領選に出馬を表明している民主党のケリー上院議員は、「計画性の欠如で米軍兵士の危険が増大している」と政府のイラク政策を批判しました。

 ブッシュ大統領は二十六日、訪問先のセントルイスでの演説でこれに反論、「イラクは安定し、復興と秩序の構築に向け前進している」と強弁、イラクはテロ戦争の試練にあると述べ、「テロ戦争は休むことなく続ける」と戦争継続の意思を改めて示しました。


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