2003年9月12日(金)「しんぶん赤旗」
米同時多発テロから二周年の九月十一日、各地で平和のための行動がありました。
平和を願い、時代の証言者として、何をすればいいか考えようと、若者たちが、東京・新宿区の明治公園に集まりました。企画したのは、「9・11」を機に平和活動などを続けてきた人でつくる「Be―in」(ビーイン)実行委員会。
音楽と「We can」のコールで始まったステージで、一人ひとりが「平和は自分たちの手でつくるもの」と思いを語りました。
ピカソの「ゲルニカ」と同サイズ(3・5メートル×7・8メートル)のキャンバスに平和の絵を描くコーナーも。同コーナーの大野理恵さん(35)は「9・11を機に自分の中で何かが変わった。世界のことに無関心ではいられないと」。
夜、参加者はキャンドルを手にピースマークの人文字をつくりました。
「平和と音楽のつどい」実行委員会と高校生戦争協力拒否宣言実行委員会の主催で、百六十人の青年が「テロも戦争もノー」「自衛隊のイラク派兵反対」「憲法九条を守ろう」と東京都内でピースウオーク。沿道から飛び入り参加する高校生や、音楽に合わせて歌を口ずさむ人など注目を集めました。
車いすで参加した本橋弘行さん(30)=東京・墨田区=は、「みんなと同じ速さで歩くのは大変だけど、自衛隊のイラク派兵だとか有事法制だとか許せない気持ちが強くて、参加しました」。
日本山妙法寺の僧侶らは東京都港区のアメリカ大使館前で、アメリカ軍のイラク全土からの早急な撤退をもとめて「祈念行動」をしました。
武田隆雄上人がテロ犠牲者に花束をささげた後、「アメリカのイラク占領が行き詰まりの様相を見せはじめたいま、暴力の連鎖を断ち切るため、アメリカ軍は直ちにイラク全土から無条件で撤退を」とブッシュ大統領あての要望書を読み上げ、大使館職員に手渡しました。信者は「人を殺すな!戦争するな!」の横断幕を持って行動しました。