日本共産党

2003年9月20日(土)「しんぶん赤旗」

イラク

数カ月内の政権移行を

独仏首脳が安定化へ表明


 【ベルリン18日片岡正明】シラク仏大統領とシュレーダー独首相は十八日、ベルリンで開かれた両国政府の定期閣僚協議後の記者会見で、イラクの治安回復と復興には「国連管理下」での「数カ月以内のイラクの政権移行」が必要だと強調しました。

 二十日にはベルリンで英仏独首脳会談、国連総会が開かれているニューヨークでは米仏、米独それぞれの首脳会談が予定されています。

 これらを前に仏、独両国が、イラク占領政策で行き詰まったブッシュ米政権が提案している米軍指揮下での多国籍軍参加や経費負担を拒否する姿勢を改めて確認したものです。

 シラク大統領は、「われわれは当然イラクの状況に憂慮している。両国の状況分析は一致している。治安維持だけに基づいた方法ではイラクの安全保障と安定を回復するのは不可能だと考えている」と発言。「できるだけ速やかに政治的な解決を図る必要がある。それは国連管理下で政治の責任をイラクの統治機構に移行させることだ」と表明しました。また「できるだけ速やかにとは、数年でなく数カ月という意味だ」と強調しました。

 シュレーダー首相は、「イラク問題で仏独は同じ立場」だとのシラク大統領の発言に同意を表明。イラクの安定化のためには、ドイツ軍の派遣ではなく、イラク治安要員の養成・訓練でなら援助が可能であると表明しました。

 シラク大統領も「フランスも同じ理由で同じ立場を取ることになろう」と同意を示しました。


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