2003年9月24日(水)「しんぶん赤旗」
間近にせまった総選挙の勝利へ日本共産党兵庫県委員会は二十三日、神戸文化ホールで大演説会を開き、市田忠義書記局長が日本共産党の躍進を訴えました。会場は千九百人の聴衆でほぼ満員となり、市田氏や候補者の訴えに「そうだ」というかけ声や盛んな拍手が起きるなど、自民党政治転換への期待の強さが示されました。
演説会へむけ日本共産党は、業界や保守系をふくむ神戸市内の百七十団体に参加をよびかけ案内しました。
平松順子比例・兵庫二区候補が「小泉政治はまじめに働いている人たちまで追いつめている。日本共産党の躍進に全力をあげる」、庄本えつこ比例・同八区候補が「日本共産党が伸びれば、必ず政治が変わります」と訴えたのをはじめ、十二人の県内の全小選挙区候補が決意表明しました。
大沢たつみ参院議員が、「総選挙で勝利し、来年の参院選で必ず再選をかちとりたい」と訴えました。
市田氏は、発足した小泉第二次改造内閣について「悪政推進・強化内閣が誕生した」と指摘。アメリカの無法なイラク侵略を支持して自衛隊派遣をねらう小泉首相が明文改憲を発言したことは、アジアと日本の国民の平和の願いに反するものだとして、憲法改悪反対の一点での国民的共同を訴えました。
小泉首相が消費税増税をにじませていることにふれ、消費税導入以来の十五年で大企業は減税される一方、国民は増税になり医療、年金、介護の負担も増えたと強調。消費税大増税を許さない運動をと力説しました。
阪神タイガース優勝でファンが元気になり経済効果がでるといわれるなか、老後の不安、リストラの不安をなくし「巨人ファンも中日ファンも国民全体に元気と希望をあたえる効果を」と強調。税金の使い方を改めて社会保障を予算の主役にすえるなどの党の提案にふれ、国民のくらしを支える政治に切りかえようとよびかけました。
あいつぐ少年事件をはじめ社会の道義的危機について、根本に政治のゆがみがあると指摘しつつ、国民の自発的力に依拠した民主的な社会にふさわしい市民道徳の基準確立など、国民的な対話と運動を呼びかけました。
「民主・自由の合併で政権選択の選挙だ」との報道があるなか、政治の中身がかわらなければなんにもならないと指摘。一致点は誠実に野党共闘をする日本共産党の立場を表明しつつ、「自民党政治の中身をかえる政策と路線をもっている本当の改革の党、時流に流されない党が前進してこそ、自民党政治を打ち破る確かな力になる」と語り、日本共産党への絶大な支援を訴えました。
初めて党の演説を聞きにきた神戸市北区の北野優子さん(45)は「市田さんの話はとてもユーモラスでした。小泉首相は国民を見て政治をしていない。くらしや教育を大切にする政治を必ず実現してほしい」と話していました。