2003年9月25日(木)「しんぶん赤旗」
大阪府教育委員会は、府立高校の全普通教室に来年度いっせいにクーラーを設置することに伴い、生徒からクーラー使用料を徴収、減免措置は設けず、滞納者を退学処分にする方針を決めたことが二十四日までにわかりました。クーラー使用料の徴収は全国でも異例なばかりか、滞納者を退学処分にすることについて「とんでもない」と関係者や府民の怒りをよんでいます。
府教委によると使用料は、全日制と多部制単位制(三年制)で年額五千四百円、多部制単位制(四年生)三千六百円、定時制千百円、通信制二百円。来年度から徴収する計画です。経済的理由による減免は行わず、滞納者に対しては校長が出席停止を命じることができ、二カ月を経過しても納めない場合は退学処分にするとしています。
竹内脩教育長は記者会見で「受益者負担の原則」をあげるとともに「高校生への携帯電話の普及からみて払えない額ではない」と話しています。
クーラーの使用料徴収については昨年九月府議会で条例案を可決しましたが、日本共産党は、府立高校の授業料が全国一高く、授業料減免者が全日制で約二割にのぼっていること、教育基本法や学校教育法からも経費は設置者(府)が負担すべきであることなどを指摘し、使用料徴収に反対しています。