2003年9月26日(金)「しんぶん赤旗」
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全国保険医団体連合会(保団連、室生昇会長)は二十五日、医療費の患者負担軽減と診療報酬の抜本的拡充について日本共産党に要請しました。市田忠義書記局長と小池晃参院議員が国会内で応対しました。
室生会長は「健保本人の三割負担はじめ患者負担の増大は、患者にも医療機関にも大変な影響を及ぼし、これでは日本の医療は荒廃してしまう。とくに診療報酬引き上げをとりあげるのは日本共産党だけ。ぜひがんばってほしい」とのべました。
市田氏は「社会保障をどうするかはこんどの総選挙の大争点。国民の命や健康をそまつにする政治が長続きするはずがない。国会でのたたかいと結んで国民に大いに訴えていきたい」とこたえました。
参加した秋田県保険医協会の佐藤隆事務局長は、東北六県で一万人以上から回答をえた実態調査結果を紹介。「健保本人を二割負担に戻すべき」「ボーナスからも保険料を徴収する総報酬制を元に戻すべき」はともに七割以上にのぼっているとのべました。
歯科医師の藤野健正氏は、歯科は受診抑制の影響を最も受けており医療機関の収入減は相当深刻だと発言。「歯科医師の間で、歯科を助けてくれる党はどこかと話題になる。共産党には歯科の問題も独自に力を入れてほしい」とのべました。
保団連はこの日、首相官邸や厚生労働省、財務省、他の野党にも要請しました。患者負担の軽減について、健保・退職者・国保を三割から二割に戻す、高齢者の負担を軽減する、保険料負担を引き下げる、就学前までの国の医療費無料制度を創設する─の四点を要求。診療報酬の引き上げでは、保険で良い医療が提供できるための予算措置を求めました。