2003年9月28日(日)「しんぶん赤旗」
自民党の山崎拓副総裁は二十七日、福岡市内で記者会見し、次期衆院選の同党の公約について「二○○五年十一月の結党五十周年までに憲法改正の自民党案をまとめることを入れたい」と述べました。山崎氏は幹事長当時の八月下旬、小泉純一郎首相から○五年までに憲法「改正」案を取りまとめるよう指示を受けています。
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自民党・山崎拓副総裁の後援会のつどいが二十七日、地元の福岡市内のホテルで開かれました。
つどいには評論家の田原総一朗氏も激励にかけつけました。山崎氏は田原氏と会食したとき、「小泉首相に憲法改正するように言ってくれ」といわれて驚いたエピソードを紹介。小泉首相からは憲法「改正」を「拓さんやってくれ」といわれたとのべ、「私は副総裁として、この仕事を最大の政治テーマとしてとりくんでいく」と強調しました。
さらに、現行憲法は占領時のもので「牙を抜くための占領憲法だった。だから、九条を改めない限り、真の国際貢献は人の面でできない」と持論を展開しました。
民主党の枝野幸男政調会長は、二十七日放送のCS放送・朝日ニュースターの番組で、同党の「マニフェスト」(政権公約)を説明するなかで、「集団的自衛権のうちの一部は、現行憲法で可能」と表明。「政権をとったら、内閣法制局の長官も代え、法制局見解も全部ゼロベースで見直す」とのべ、政権獲得後は、「集団的自衛権の行使はできない」とする政府の憲法解釈を変更する考えを示しました。
枝野氏は、集団的自衛権について「日本の安全保障に不可欠な範囲内では集団的自衛権も可能だが、アメリカを守るために、日本の自衛隊が、太平洋を渡っていく、こういう集団的自衛権は憲法九条で許されない」などとのべました。
憲法「改正」では「(党内に)護憲を貫く議員はいない。わが党は論憲ですから」と発言。「どこの条項をどういう理由で変えたい、ここまで示して初めて憲法論議になる。いまその整理をしている」とのべました。