日本共産党

2003年9月29日(月)「しんぶん赤旗」

軍事占領で平和こない

“主権はイラク国民に”


スペイン、トルコでも

 英仏独のほか欧州各地とトルコでも二十七日、米英によるイラク占領に反対する行動が取り組まれました。

 政府がイラク戦争を支持し、占領軍を派兵しているスペインでは約一万二千人が「スペイン軍の撤退、イラクとパレスチナの占領終結」をスローガンにマドリード市の中心街をデモ行進。プエルタ・デル・ソル広場に集結した人々は反戦歌を全員で合唱しました。

 同じくイラクに派兵しているポーランドでは、ワルシャワでは約百人が集会を開き、「米国の国際テロをやめさせろ」「ポーランド軍は帰還せよ」とスローガンを叫びました。

 トルコではイスタンブールで四千人がデモ。米国のイラク占領反対とともに、トルコ政府に対してイラクへの派兵をするなと要求しました。アンカラでも数百人がイラク占領反対、パレスチナ解放を呼びかけました。

 ギリシャでは、アテネで約三千人が「占領者は出ていけ」「パレスチナに自由を」と米国大使館とイスラエル大使館前まで行進。学生を中心に太鼓をたたき、プラカードを掲げてデモを行いました。第二の都市テッサロニキや、米海兵隊の出撃基地のあるクレタ島でもイラク占領反対集会が開催されました。

 ベルギーの首都ブリュッセルでは、国境なき医師団や欧州アラブ同盟などの呼びかけで二千五百人が占領反対、パレスチナ人民との連帯を訴えてデモ行進しました。

 デンマークのコペンハーゲン、スウェーデンのストックホルムでも占領反対デモが行われました。

 (パリで浅田信幸、ベルリンで片岡正明)


韓国では5千人 『JSA』主役も訴え

 韓国では二十七日、ソウル、釜山、大邱など全国で約五千人が、米軍のイラク占領と韓国軍の追加派兵に反対する集会に参加しました。

 四百あまりの市民団体が共同開催したソウルの集会には約二千人が参加。日本でも公開された映画『JSA』の主演俳優イ・ビョンホンさんが発言し、「今この瞬間にもイラクでは戦争が続いている。罪のない人々を殺しながら、われわれが利益を得ようとすることは正しくない」と、派兵反対を訴えました。

 集会の決議文は「韓国軍の追加派兵は、苦境に陥った米軍のイラク占領を強化するにすぎない」と指摘し、反戦運動で米国を追い詰めれば、朝鮮半島でもブッシュ米政権の強硬策を封じることができると主張しました。

 一方、米国から“師団司令部を含むポーランド型”の派兵(約五千人)を求められている韓国政府は、二十六日に盧武鉉大統領主宰の閣議を開き、国内外の世論とイラク情勢、朝鮮半島の安保状況に与える影響などを考慮して派兵の是非を決めることを確認。「国民が正確な判断を下すために、イラク現地調査の結果など必要な情報を提供していく」(尹太瀛・大統領府スポークスマン)ことを明らかにしました。


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