2003年10月3日(金)「しんぶん赤旗」
海上自衛隊が次期哨戒ヘリのミサイル発射試験を沖縄の米軍鳥島射爆場で強行しようとしている問題で、日本共産党の赤嶺政賢議員は二日の衆院安保委員会で試験中止を強く求めました。自衛隊が鳥島でミサイル発射試験を行うのは初めて。試験では、射程八キロのミサイルを六発使用し、うち四発は実弾が予定されています。
赤嶺氏は、鳥島は一万人近い人口の久米島から二十八キロしかはなれておらず、周辺は絶好の漁場であることから、久米島町議会が全会一致で発射試験の反対決議を行い、沖縄県漁連も中止を要請していることを紹介。「防衛庁は、地元の理解を得ていると考えているのか」と迫りました。
石破茂防衛庁長官は「地元の決議は重く受けとめる」としつつ、「試験は、日本の独立と平和に資するためにやっている」として、あくまで試験を強行する姿勢を示しました。
赤嶺氏は「沖縄は米軍基地の負担をおしつけられ、米軍の訓練で生命・財産を脅かされている。それなのに政府は一切、訓練中止を要請せず、さらに米軍施設を使用しての自衛隊訓練は、地元の理解を得られるはずがない」と批判しました。