2003年10月4日(土)「しんぶん赤旗」
【ワシントン2日浜谷浩司】国連総会は二日、八日間にわたった一般討論を終了しました。各国の演説では、平和と安全保障のために、国連を中心とした多国間協力主義の必要が強調され、無法な単独主義にたってイラクを侵略したブッシュ米政権の孤立が鮮明になりました。総会議長を務めるセントルシアのフント外相は、各国の演説を振り返って、「多国間協力主義への支持と、国連が世界の重大問題に対処する第一の国際機関との確認が相次いだ」と指摘しました。
さらに、「不安定な時代であればこそ、国連と多国間協力主義が必要であることを、多くの国が表明した」と重ねて強調しました。
同日の演説でも、「国連は中傷に立ち向かい、国際平和を保証する役割を確認しなければならない」(ベニン)、「国連は欠くことができない、普遍的な多国機関であり続ける」(セーシェル)、「集団安全保障の中軸としての国連の役割の再確認が必要」(コンゴ)、「国連は多国的行動の正当性を協議する唯一の機関」(カメルーン)と、国連の役割を強調する指摘が相次ぎました。
一般演説では、五十人の国家元首、二十七人の政府首班を含む百八十九人が演説しました。