日本共産党

2003年10月6日(月)「しんぶん赤旗」

年金財源めぐり違いくっきり

消費税増税に反対

ムダ削り、大企業優遇税制是正を

NHK番組で佐々木議員


自公 消費税含め検討

民主 将来的に消費税

 五日のNHK番組「日曜討論」で日本共産党の佐々木憲昭政策委員長代理は、総選挙の争点の一つになる年金財源問題で、逆進性が強く低所得者や高齢者に打撃となる消費税の増税で賄うことに「われわれは反対だ。ムダを削り、大企業優遇税制の是正などで確保するのが筋だ」と指摘。大型公共事業などのムダを削る歳出改革と同時に、歳入面では不公平税制の改革が必要だとの立場を示しました。

 佐々木氏は、年金財政の危機について「そうなった根本原因を明確にすべきだ」と主張しました。第一に政府が先送りしてきた国庫負担を「ただちに二分の一に引き上げて責任を果たす」こと、第二に膨大な積立金を適切に取り崩すこと、第三に年金の支え手を確保するため、大企業のリストラをあおる政策をやめることを提起し、「負担を増やすか給付を削るかという話ばかりでは、国民にプラスにならない」とのべました。

 自民党の額賀福志郎政調会長は、保険料と給付のバランスを考えるとして「消費税、年金課税、予算削減などさまざまな形を総合的に考えたい」と主張。公明党の北側一雄政調会長は「将来的な社会保障の財源として消費税は重要な税目だと考える」とのべました。

 民主党の枝野幸男政調会長は、来年の国庫負担引き上げは歳出削減で行うとしながら、「その先は消費税ということを一定考えなければならない」とのべ、基礎年金の財源に消費税を充てることを言明しました。


03総選挙語録

NHK「日曜討論」(5日)各党の発言から

 自民・額賀福志郎政調会長 (公約の中身について)国家の基本的な考え方、憲法改正をするとか、教育基本法をきちっとしていくとか、骨格を示して国民の判断をあおぎたい。

 民主・枝野幸男政調会長 (将来の年金の国庫負担引き上げについて)いまの国民年金は定額で所得の低い人も高い人も同じ金額を払っている。これがなくなる代わりに(国庫負担分は)消費税になる。所得の低い人は消費する量も少ないわけだから、1%(の負担増)は小さい。所得の大きい人は使う額が大きいわけだから1%は大きい。この方がずっと所得の低い人に対しては優しい制度になる。

 北側一雄・公明党政調会長 将来的には年金問題だけでなく、介護、高齢者医療問題もある。全体の社会保障を超高齢社会をどう乗り切っていくかという財源として、消費税は重要な税目だと考える。


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