2003年10月7日(火)「しんぶん赤旗」
日本共産党の小泉親司議員は六日の参院テロ特別委員会で、小泉純一郎首相がイラク戦争の口実として、「イラクが大量破壊兵器を保有していた」「いずれ見つかる」と断定している根拠を追及しました。
首相は、イラクが八〇年代に大量破壊兵器を使用したことや、湾岸戦争以後の国連査察に無条件に応じなかったことを根拠に挙げました。
小泉氏は「古い話ではなく、イラク戦争の直前の時点で保有していたかどうかが問題だ」と反論。米国調査団の「中間報告」でも大量破壊兵器は未発見で、UNMOVIC(国連監視検証査察委員会)のペリコス委員長代行も「私は、大量破壊兵器がイラクにあるとはいまだに信じない」とのべていることを挙げ、「いずれ見つかる」根拠を重ねてただしました。
首相は根拠を示せず、「イラクには大量破壊兵器保有の多くの疑惑があった」ことが支持の理由だったと答えました。
小泉氏は「疑惑ではないか。『保有』を断定していながら、まともな根拠を示せないのは重大だ」と批判、「イラク戦争には大義がなく、ここにイラク情勢の根本がある」と指摘しました。
小泉氏は、米政府が提示した国連安保理修正決議案について、「イラク国民への主権移譲の時期が明記されていない」と指摘し、首相の認識をただしました。首相は「権限移譲はできるだけ早い方がいい」というだけで、期限の明記はできないと答弁しました。