2003年10月13日(月)「しんぶん赤旗」
アフガニスタンへの米ブッシュ政権の戦争犯罪を市民が告発し、裁く「アフガニスタン国際戦犯民衆法廷」の東京学生公聴会が十二日、東京都内で開かれ、学生ら約百二十人が参加しました。同東京学生実行委員会の主催。
政治学者のダグラス・ラミスさんは、米国政府は「9・11」以後、米国だけに(1)先制攻撃する権利(2)外国の政権を交代させる権利(3)他国で外国籍の人を逮捕し裁く権利があると宣言した、と批判。
「アフガン、イラクへの先制攻撃は侵略戦争で戦争犯罪だが、さらに恐ろしいのは米国は国際法を『破る』よりも、『抜本的に変えよう』『破壊しよう』としていることだ」と強調しました。
フリーの報道写真家楠山忠之さんらは、八月末に行ったアフガンでの戦争被害調査をビデオで報告。クラスター爆弾の子爆弾を拾って両目を失明した少年が、手術が遅すぎたために三回手術しても治らなかったとして「米国は爆弾を落としっぱなしで調査もケアもしなかった。少年の視力は永遠に奪われた」と告発しました。
同民衆法廷共同代表の前田朗・東京造形大教授は「イラク戦争、米英軍の無法な占領に反対し、イラクに安全をもたらすためにも、『ブッシュの戦争犯罪』を裁く民衆法廷運動の意義は大きい」と話しました。