2003年10月15日(水)「しんぶん赤旗」
【パリで浅田信幸】イタリアで十二日、中部地方のペルージャからアッシジの二十五キロを結ぶ恒例の平和行進が行われ、主催者発表で三十万人が参加しました。
アッシジからの報道によると、平和行進は「平和の欧州のために」と書かれた横断幕を先頭に朝から夕刻まで七時間以上続きました。イタリア平和運動を象徴する圧倒的な数の虹の旗とともに、自治体の旗も多数掲げられました。
今年の秋はイタリアが欧州連合(EU)議長国になり、EU憲法を最終的に仕上げる作業が始まっています。このため平和行進は「戦争放棄」をEU憲法に明記することを要求しました。この日の行動に合わせ、左翼諸政党の指導者らが多数、要求請願署名に応じました。
行進ではイラクの現状に対する批判の声も上がり、「イラクの問題はイラク人の手に」などのシュプレヒコールが繰り返されました。
平和行進にメッセージを寄せた法王ヨハネ・パウロ二世は「平和を浪費してはならない」「平和は、力強く緊急に再発見すべき使命」だと呼びかけました。またチャンピ・イタリア大統領からのメッセージは「多様な文化の間の出会いと、諸国民間の平和擁護、連帯、協力のための努力を強めるもの」と平和行進を激励しました。