2003年10月17日(金)「しんぶん赤旗」
【プトラジャヤ(マレーシア)16日岡崎衆史】イスラム諸国会議機構(OIC=五十六カ国と一機構で構成)首脳会議が十六日、二日間の日程で、クアラルンプール近郊のプトラジャヤで開幕しました。
会議には、OIC首脳約三十人に加え、ロシアのプーチン大統領やフィリピンのアロヨ大統領もオブザーバー参加。日本共産党の緒方靖夫国際局長・参院議員、神田米造国際局次長も公式ゲストとして出席しています。
開会総会では、各国首脳が、イスラムの連帯強化や復権とともに、イラク問題、イスラエル・パレスチナ紛争、テロ、グローバル化、文明間の対話などについて次々と演説。議長国マレーシアのマハティール首相は、かつて繁栄したイスラム世界が近代に入って衰え、貧困と抑圧下に置かれていると述べ、「団結」と「行動」によって状況を脱却するよう訴えました。同首相は、加盟国以外の代表の参加が、イスラムに対する「より深い理解を援助する」と述べ、文明間の対話を重視する姿勢を示しました。
アジアの加盟国を代表して演説したインドネシアのメガワティ大統領は、「イラクへの一方的な攻撃が地域の悪化する状況に懸念を加えた」と述べ米国を批判。
OICのベルケジズ事務局長は、「イラクの主権、独立、自由のできるだけ早い回復」「外国軍の早期撤退」を進めるため、イスラム諸国は、イラクの人々を支援する義務があると強調しました。演説では、イスラエルのパレスチナ人抑圧や同国のシリア空爆に非難が相次ぎました。一方、ゲストのプーチン大統領は、「内政不干渉」や「紛争の平和的な解決」を訴えました。