2003年10月18日(土)「しんぶん赤旗」
【プトラジャヤ(マレーシア)17日岡崎衆史】クアラルンプール近郊のプトラジャヤで開かれたイスラム諸国会議機構(OIC=五十六カ国と一機構で構成)首脳会議が十七日夜、イラク復興で「国連が中心的な役割」を果たすよう求める最終コミュニケを採択して閉幕しました。
会議は、イスラエル・アラブ紛争に関する三つの宣言やイスラム諸国の経済発展、OICの機構改革などを盛り込んだプトラジャヤ宣言も採択しました。
最終コミュニケは、イラク復興問題に関連して、(1)国連が中心的な役割を果たすこと(2)広範な支持を得、完全に国民に代表された政府の樹立(3)イラクの完全な主権の回復を急ぐ必要性─などを強調しました。
イスラエル・アラブ紛争に関する三つの決議で、OIC首脳は、イスラエルによるシリア空爆とパレスチナ人抑圧、レバノン侵略を非難しました。
プトラジャヤ宣言には、加盟国の経済協力強化、科学、技術、文化や教育分野での各国の協力、機構の効率化を図るための改革などが盛り込まれました。
会議には約三十人の加盟国首脳のほかに、ロシアのプーチン、フィリピンのアロヨ両大統領がオブザーバーとして参加。日本共産党の緒方靖夫国際局長・参院議員と神田米造国際局次長も公式のゲストとして出席し、参加者と活発に交流しました。
二日間にわたって行われた全体討論では、米国などのイラク占領やブッシュ政権の単独行動主義、イスラエルのパレスチナ人抑圧などに批判が相次ぎました。