2003年10月23日(木)「しんぶん赤旗」
二〇〇四年年金改革で将来不安は解消されるのか、疑問を各党に聞く緊急シンポジウムが二十一日夜、東京・千代田区の麹町会館で開かれました。女性団体が中心の実行委員会がよびかけ、日本共産党から小池晃参院議員が質問に答えながら日本共産党の年金改革について語りました。
実行委員長の袖井孝子お茶の水女子大教授が「本当に安心の老後生活ができるのか、若者の年金不安が払しょくできるのか、財源をどうするのか、女性たちの思いをとりこんでいただけるのか、疑念、不安がある。各党に聞いていただきたい」とあいさつしました。
各党から小池氏のほか、民主党の石毛えい子前衆院議員、公明党の山本保参院議員、社民党の福島瑞穂参院議員が出席。自民党は欠席(メッセージ代読)しました。
小池氏は、基礎年金の国庫負担を直ちに二分の一に引き上げることなど党の年金改革のポイントを説明。財源について、消費税大増税や庶民増税に頼る他党と違い、公共事業費のムダや軍事費の削減、道路特定財源の活用によって確保することを指摘しました。
シンポジウムでは女性の年金問題に関心が集まり、離婚時の年金分割について政府の審議会が夫婦間に合意がある場合のみ次期改革の検討課題としている点について小池氏は、「離婚してからの年金分割を合意した場合だけというのは現実的ではない」とのべ、合意がない場合でも夫婦どちらか一方に分割請求権がある制度にすべきだと主張しました。
また、サラリーマンの専業主婦が加入する第三号被保険者からの保険料徴収問題については、無収入の主婦が保険料を払えず無年金者が増える問題点を指摘。
高額所得世帯に追加負担を求めることは検討に値するとし、根本的には国と事業主負担による最低保障年金制度の実現で解決されるとのべました。