2003年10月25日(土)「しんぶん赤旗」
(二十日、静岡市)
年金はどうするのか。今度の選挙でたいへん大きな争点になっています。今、年金で大事なことは国の役割をしっかり果たすことです。
今、国民年金の基礎年金について国は三分の一しか出しておりません。しかし、九年前、ただちに二分の一に引き上げることを自民党をふくめ全党がOKしている。国会で議決しているんです。ところが、いつまでもその約束を果たそうとしない。だから年金への不信が高まって「大丈夫か」「将来は本当に年金が保障されるかわからないから、保険料を払いたくない」という人が増えてきています。国の役割がはっきりしないからそうなるのです。
そこで法律の中に二〇〇四年度には、二分の一に引き上げると書きました。すべての会派が一致したわけですね。ただちにこれを来年からやる必要があります。ところが、このことを明確に言っているのは日本共産党だけです。
自民党の小泉さんは何と言っているか。「いや別に来年やる必要ないんじゃないか。数年かけて考えたらいいんじゃないか」などと、勝手なことを言ってるんです。日本共産党は、法律で決まっているんだから、やりなさいと言っているんです。
公明党は「四年後にやったらどうか」。民主党は「五年後にやったらどうか」。
法律で決めたにもかかわらず、自分たちが賛成して国民に約束したにもかかわらず、やろうとしない。本当に無責任だと思います。
では財源はどうするのかという問題です。財源について日本共産党が明確にしているのは、一つは公共事業のムダを抑えて、それを年金に回していく。
もう一つは毎年五・七兆円の税収がある道路特定財源を一般財源化して年金に回す。だいたい、毎年六兆円の税収を道路以外には使わないというほうがおかしい。その一部を年金に回すというのは当たり前のことじゃありませんか。
道路が大事か、年金が大事か。みなさん、どちらでしょう。年金が大事に決まっているではありませんか。こういう方向に大きくきりかえていきましょう。