2003年10月26日(日)「しんぶん赤旗」
(二十二日、千歳市自由が丘の自衛隊官舎前で)
自衛隊官舎のみなさん。この場所に立つと、今から十一年前のことを思い出します。カンボジアへのPKOの派遣、最初に千歳空港から飛び立ったのは、みなさんの先輩と恵庭の自衛隊のみなさんでした。女の子が父親にしがみついて泣いていた、そのシーンがいまでも焼きついています。
そして今度のイラク派兵です。先の国会の論議で、小泉総理は、もしかしたら戦死者が出るかもしれない、イラクの人たちの命を奪うことになるかもしれない、しかし、非戦闘地に出すので心配ない、と言いはりました。その直後に、アメリカの現地司令官は、イラクに「安全な地域などない」と言いました。
先日、ブッシュ米大統領が来て、“兵も金も”と迫りました。
日本共産党はイラク派兵に反対です。防衛庁は、“戦死”した場合の手当を増額する方針です。しかし、夫の命はお金にかえられない、これがみなさんの思いではないでしょうか。
私の事務所に「憲法九条があるから私は自衛隊に入った。憲法九条を日本共産党は守ってほしい」という電話がありました。この訴えに力の限り応えたい。
政治は、一握りの人が動かすのでなく世論が動かします。イラクへの援助は派兵ではなく、国連を通じて医薬品、食料、教育資材を送って国際貢献を果たそうではありませんか。みなさんの声をつぶやきから声にしてください。それが全国に広がるとき、あなたが愛するご主人を戦死の危険のあるイラクに送らなくてすむ。そのことを心から呼びかけます。