日本共産党

2003年10月26日(日)「しんぶん赤旗」

年金は減額 介護保険料は増

我慢限界、各党にファクス

山梨の行政書士・立川貴さん(69)

共産党の号外「よく分かる」


 「十月十五日支給の年金から介護保険料が大幅にアップされ、あぜんとした…(年金は)物価スライド制を凍結解除し減額され、今回は大幅な保険料アップ。年金生活者は怒っている」−。日本共産党本部にこんなファクスが届きました。送り主の山梨県市川大門町の行政書士・立川貴さん(69)を訪ねると−。(内藤真己子記者)

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 「まあこれを見てください」。立川さんが出してきたのは町の広報。「六十五歳以上の介護保険料が変わります」と、説明している「徴収例」をみて驚きました。

大幅な値上げ

 本人が町民税非課税(基準額)の場合、偶数月支給の年金から天引きされる介護保険料は八月まで四千七百円(二カ月分)。ところが十月は、一万千二百七十円に跳ね上がっています。二・四倍増。十二月と来年二月も一万千百円です。

 同町では、介護保険サービスの利用が計画値を大きく上回り、保険財政が赤字に。町は赤字解消と、サービス利用の増大に対応するとして、今年度から三年間の保険料を一・七倍に値上げしました(日本共産党は反対)。

 一方、年金から天引きされる介護保険料は、住民税の確定時期などの関係で値上げ後も九月分までは前年と同額。十月からの半年に一年分の値上げが反映されるため、大変な増額になったのです。「『年金を下ろしに行ってびっくりした』と、お客さんの八割くらいから苦情や不満をききました。四月から年金が『物価スライド』という名目で0・9%カットされています。介護保険までこんなに上がるのかと不安になっているんです」と立川さん。

 立川さん自身、年金と行政書士の収入を合わせて月二十万円前後。年金は四月に千数百円引き下げられました。そのうえ介護保険料は大幅アップです。日々の暮らしは何とかなりますが、家の修繕や冠婚葬祭の出費がかさみ「ゆとりがあるとは言えません」と話します。

 日本共産党が、二月に出した介護保険の政策の「しんぶん赤旗」号外と、今回配布している同号外をみてもらいました。

 社会保障を予算の主役にすえる財政の改革提案。介護保険では、国の負担を現在の25%から5%引き上げれば、約二千四百億円の財源が確保され、全国的に介護保険料の値上げをやめられる−−うなずく立川さん。

「福祉の党」は

 国民が暮らしに不安をもっているのに、国連を無視してイラク戦争に踏みきったアメリカのしりぬぐいに、五千五百億円と突出した「イラク復興」の費用負担をする小泉首相のやり方はおかしいという立川さん。「公明党は厚生労働大臣を出しているのに、福祉の党といいながら、医療費を値上げしたり弱者にしわ寄せばかりしている。平和の党といいながらイラク戦争に賛成したのもとんでもない」と怒りをぶつけます。

 立川さんは、「ファクスは民主党、社民党にも送りました。反応があったのは共産党だけです。共産党の介護保険の政策も良くわかりました」とほほ笑みました。

 「保険料がすごく上がった。死ねということか。これは暴動起こすしかない」(仙台市・七十四歳・男性)など、十月からの介護保険料の値上げについての怒りの声が全国でわき起こっています。


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