日本共産党

2003年10月28日(火)「しんぶん赤旗」

カタ郎くん、ハナコさんの

「もしもし日本共産党です」


安心できる年金制度は実現できるの?

 ハナコ 年金が心配ですね。今年、給付が物価スライドで四千億円も減らされ、来年も八千億円のカットが狙われています。さらに来年は、制度の大改悪が計画されています。給付は、現役世代の手取り賃金の59%といういまの水準を50%─50%台半ばまで引き下げ、保険料負担は一・五倍に引き上げようというのです。日本共産党は給付減、負担増の年金大改悪にきっぱり反対します。

 男性 しかし、制度が破たんしては元も子もないからなあ…。

 ハナコ 年金財源が破たんしてきたのには三つの原因があります。国の負担を約束通り引き上げなかったこと、大企業のリストラで支え手が減ったこと、膨大な積立金を株に投資して大穴をあけたことです。日本共産党は、安心できる年金制度の確立のために「三つの改革」を提案しています。

 一つは基礎年金の国の負担三分の一を、法律どおり来年から二分の一に引き上げることです。それに必要な二・七兆円は、公共事業費や軍事費のムダを削り、六兆円の道路特定財源の一部を回すなどすればまかなえます。二つめにリストラを抑えて所得と雇用を守り、年金の支え手を増やす。三つめに百七十五兆円の年金積立金を計画的に活用します。こうすれば給付減も負担増も必要ありません。

 将来は、国と事業主の負担で加入者全員が一定額の年金を受け取れる「最低保障年金制度」をつくります。


自衛隊のイラク派兵どう考えているの?

 カタ郎 日本共産党は、イラクへの自衛隊派兵に反対しています。なぜなら、イラク国民の怒りと憎しみの的となっている米軍の不法な軍事占領を助けることになれば、イラク国民のためにもならないし、派兵された自衛隊も同じように憎しみと攻撃の的になるだけだからです。

 米占領軍は、連日のように襲撃を受け、「泥沼」というべき事態になっています。こうなってしまったのは、もとはといえば、イラク戦争が間違った戦争─国際法違反の先制攻撃の戦争だったからであり、その後も米軍の占領支配が続いているからです。だから、アナン国連事務総長も「占領が続く限り、抵抗は拡大する」と警告しているのです。

 イラク復興のためには、米英軍の占領支配ではなく、国連中心の枠組みをつくり、早期にイラク国民による国づくりに移行することが必要です。

 最近、米国提案の新しい国連決議が採択されましたが、この点で不十分さがあるので、フランス、ドイツ、ロシアなどは派兵を拒否しています。

 武力事件はイラク全土で発生しています。派兵先を「非戦闘地域」とするイラク特措法の建前が通用する場所など、どこにもありません。なのに小泉純一郎首相は、ブッシュ米大統領に派兵を約束し、先遣隊の年内派兵に向け準備作業を進めています。

 憲法九条をもつ日本は、米国いいなりに派兵を急ぐのではなく、国連の枠組みで非軍事分野での復興にこそ力を注ぐべきではないでしょうか。


道路公団の民営化と無料化はどう違うの?

 カタ郎 小泉内閣・自民党は道路公団の民営化が公約で、民主党は公団を廃止し三年で通行料を無料化するといいます。

 道路公団問題では、ムダな道路建設をやめて国民に借金をツケ回しさせないことが焦点ですが、どっちも四十兆円の借金を国民にツケ回ししようとしているんです。

 民営化だと、四十兆円の借金を抱えて株式上場はできないから、国鉄がJRになったときのように国民が負担させられるのは目に見えています。

 無料化でも、維持管理費と借金を国の予算から払うので結局、国民が負担することになります。

 借金を返済したら無料化することになっているのに性急に無料化する必要はありません。そんな金があるなら、医療や年金とか他に回すべきで、税金の使い方の優先順位として間違っています。

 日本共産党は、借金を国民にツケ回しすることは反対です。年間二・五兆円ある料金収入で、計画的に借金を返済しながら、通行料を段階的に引き下げて無料化に向かう道筋を提案しています。

 なにより完成まであと二十兆円もかかるといわれる高速道路の整備計画を廃止・見直すべきだと主張しています。

 自民党は「一度決めたことだから」とあくまで完成させる立場です。民主党も「コストを下げれば、削減すれば十分つくれる」といって、きっぱり見直すとはいえません。


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