2003年10月29日(水)「しんぶん赤旗」
【ワシントン27日浜谷浩司】イラクで武装勢力によるロケット攻撃や自爆テロが頻発するなか、ブッシュ米大統領は二十七日、暫定行政当局(CPA)のブレマー行政官とホワイトハウスで協議した後、「われわれがイラクで成功すればするほど、これら殺人者らは反撃してくる」と記者団に語りました。武装勢力の攻撃が今後さらに強まるとの見方を示した、と受け止められています。
二十六日には、ウルフォウィッツ国防副長官が滞在していたバグダッドのホテルがロケット攻撃を受け、米国内に衝撃をもたらしました。
武装勢力の攻撃は、発生回数が増えているだけでなく、攻撃手段も高度化しています。
この中で、ベトナム戦争で六年近くの捕虜生活をおくった経歴をもつマケイン上院議員(共和党)が、『ニューズウィーク』最新号のインタビューで、イラクに「ベトナムとの類似を初めてみた」と述べ、注目を集めています。同議員は、政府が流す情報と現実の状況とがかけ離れていることを指摘し、「国民にそれをはっきり言うべきだ」と語りました。
ブッシュ政権は、星条旗に包まれたひつぎが本国に帰還する模様を、報道機関が記事や写真で報じることを禁止している−ワシントン・ポスト紙(二十一日付)は、犠牲者の遺体の帰還シーンが、軍事行動への国民の支持を失わせるとの「ベトナム戦争以来の各大統領の懸念」を報じています。