2003年11月3日(月)「しんぶん赤旗」
【カイロ2日小泉大介】イラク駐留米軍は二日、バグダッド国際空港に向かっていた米軍大型輸送ヘリコプター「チヌーク」が同日午前、撃墜され、米兵少なくとも十五人が死亡、約二十一人が負傷したと発表しました。
同日にはバグダッド市内で米軍車列が爆弾で攻撃され、米兵一人が死亡しました。イラクの混乱は最悪の事態を迎え、米英軍の占領体制破たんは深刻になっています。
撃墜されたヘリは、空港に向かっていた二機のうち一機で、休暇旅行中の米兵が乗っていました。現場はバグダッド西方約五十キロのファルジャ付近で、同地の住民は、地対空ミサイル二発がヘリに向け発射され、一発が命中したと話しています。
イラクでは米軍の輸送機やヘリも地上から攻撃されており、十月二十五日には北中部ティクリットで作戦中の米軍ヘリが撃墜され、乗員一人が負傷したばかり。一度にこれだけの規模の犠牲者が出たのは、米英軍のイラク占領開始以来初めてです。